さて、今日はちょっと趣向を変えて[漢越語]に関する興味深いお話をしてみたいと思います。
[漢越語]自体に関しては改めての説明は不要かと思いますが、実は[漢越語]の中には[和製漢語]も数多く含まれているんですよ。
[和製漢語]というのは、特に幕末明治以降、日本で作られて中国に逆輸入された漢語の事。
例えば、[電話]という単語は今では中国語としても普通に使われていますが、これ実は日本製の[和製漢語]。
当初(電話が伝わった頃)中国では英語の[Telephone]の発音に無理やり漢字をあてた[泰来風]という言葉を使っていましたが、日本からやって来た[電話]の方が意味も分かりやすいし、いいんじゃね?ってことでこっちが普及したんです。
他にもこういう逆輸入単語が沢山あるんですが、それがベトナムに伝わってベトナム語になったりしてるんですよ。
ということは、
ベトナム語の中には元々日本語だった言葉が沢山あるってことです!
先程の[電話]もそのひとつ。
ベトナム語だと[điện thoại]ですが、これ漢字にするとそのまんま[電話]です。
というか[電話]から[điện thoại]が生まれたってことですけどね。
というか[電話]から[điện thoại]が生まれたってことですけどね。
他にもいくつか例をあげてみましょう。
[和製漢語]から[漢越語](ベトナム語)になったもの。
意識[ý thức]
雑誌[tạp chí]
美術[mỹ thuật]
警察[cảnh sát]
出版[xuất bản]
文化[văn hóa]
概念[khái niệm]
経験[kinh nghiệm]
会話[hội thoại]
理論[lý luận]
主観[chủ quan]
工業[công nghiệp]
国際[quốc tế]
経済[kinh tế]
政治[chính trị]
社会[xã hội]
主義[chủ nghĩa]
共産[cộng sản]
幹部[cán bộ]
特権[đặc quyền]
どうでしょうか?
これ全部元は日本語なんですよ。
これ全部元は日本語なんですよ。
つまり、日本で生まれ中国を経由してベトナムに渡った単語達です。
他にもまだまだ有るので、興味の有る方はぜひ調べてみてください。
<ベトナム語の単語として覚えていた単語が実は日本語だった!>
と分かった瞬間、もうその単語は忘れなくなるかも知れませんよ。
ちなみに、中国人でも[和製漢語]について知っている人は多くないらしいですし、ましてやベトナム人となると、すでに漢字を使用しなくなって長いので普通の人はほとんど知らないでしょうね。
日本語を学んでいるベトナム人の中には[漢越語]を活用して単語を覚えている人もいますが、元々日本語だった単語があることまでは知らないかも。
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